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女性ホルモンを整えて肌を綺麗に(Ⅰ)

[2023.02.06]

ホルモンとは体の様々な臓器から分泌され、それぞれ違った働きを持ちます。女性ホルモンは卵巣から分泌され、女性の健康に大きく寄与しています。そんな女性ホルモンは年齢によって分泌量が変化し、さらに月経周期をコントロールしているため月単位で変化します。

 

この記事ではそんな女性ホルモンと肌の関係に関して、3回に分けて紹介します。

第1回目は女性ホルモンの種類と、それぞれが肌に与える影響に関して紹介します。

 

○女性ホルモンの種類と働き

主な女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンで、この名前を耳にしたことがある人も多いと思います。この2つが周期的に分泌されることで、月経周期が作られます。

◇エストロゲン

 

エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼び、脳から刺激を受けて卵巣から分泌されます。主な働きは女性の体を妊娠できるように調整することで、具体的には卵胞の成長を促し子宮内膜を分厚くします。エストロゲンが分泌されると、体つきが女性らしくなり自律神経のバランスなどが整いやすくなります。

 

・エストロゲンと肌の関係

 

エストロゲンと肌には密接な関係があります。

 

若々しい肌を保つ働きをもつ線維芽細胞という細胞があります。この線維芽細胞はコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンを産生し肌の水分保持力を高め、肌の支持組織を強くします。この線維芽細胞はエストロゲンと結合することにより活性化されて効果を発揮するため、エストロゲンが減少していると線維芽細胞の働きは低下します。

 

線維芽細胞の働きが低下すると、肌が乾燥しやすくなり湿疹などの肌荒れが起こりやすい肌状態になってしまいます。また、コラーゲンやエラスチンが減少することにより、シワやたるみが起こりやすくなります。

 

 

◇プロゲステロン

 

プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれ、エストロゲンと同様に脳から刺激を受けて卵巣から分泌されます。エストロゲンは妊娠できるように準備するホルモンであることに対して、プロゲステロンは妊娠している状態を維持するために必要な栄養素や水分を体にためこむ働きをもつホルモンです。そのため、プロゲステロンの分泌が増えると浮腫やすくなり、食欲が増えてしまいます。

 

 ・プロゲステロンと肌の関係

 

プロゲステロンの分泌量が増加すると、皮脂分泌が増えるとされています。月経前にニキビができやすい原因は、この影響と考えられています。

 

プロゲステロンは皮膚で、男性ホルモンの同じような働きをもつアンドロゲンに変換されます。このアンドロゲンが皮脂腺に働きかけることで、皮脂分泌が増加してしまうのです。また、皮脂分泌以外にメラニン生成も促進されるためシミやくすみができやすくなります。

 

○女性ホルモンの周期と肌のケアで気をつけること

主な女性ホルモンの働きや、肌に与える影響に関して紹介しました。ここからは月経周期でのホルモンバランスの変異や、それぞれの時期の肌のケア方法などを紹介します。

 

◇ホルモンの移り変わり

エストロゲンとプロゲステロンの分泌量は周期的に変化し、卵胞期、黄体期、月経期の3つに分かれており以下のようにホルモンが変化します。

 

・卵胞期

卵胞期とは、月経が終了してから約1週間ほど続く期間です。エストロゲンの分泌が多い時期のため、肌の水分量が保たれやすく肌状態が良い期間です。

 

黄体期

黄体期とは、月経開始前の2週間から月経開始日までの期間でエストロゲンの分泌が低下しプロゲステロンの分泌が多い時期となります。

皮脂分泌やメラニン産生が増え、毛穴の詰まりやシミ、くすみなどが目立つ時期となります。

 

月経期

月経期は月経開始から約1週間程度の時期で、エストロゲンとプロゲステロンのいずれの分泌も低い時期です。肌が乾燥しやすく、刺激を受けやすい時期のため肌荒れに悩まされがちな期間です。

 

◇周期ごとの肌ケアで気をつけること

 

卵胞期

 

卵胞期は3つの周期の中で最も肌状態が安定している時期です。肌も荒れにくいため新しいスキンケアアイテムや化粧品を試すには一番良い時期でしょう。しかし、安定している時期だったとしても通常のスキンケアはしっかり行いましょう

 

黄体期

 

黄体期に肌を乾燥させてしまうと、ただでさえ過剰になっている皮脂分泌がさらに増加させてしまいます。しかし、だからといって油分の高い保湿アイテムばかりを使用すると毛穴の詰まりを助長させてしまいます。さらっとした保湿アイテムを使用し適切な保湿を行いましょう。

またこの時期に紫外線に当たりすぎると、シミが増えやすいためUVケアも気をつけなければなりません。日焼け止めや日傘、帽子などを活用しましょう。

 

月経期

 

月経期はとても肌が揺らぎやすい時期です。肌の乾燥が強くなってしまうため、3つの周期の中で最も肌荒れを起こしやすい時期となります。この時期に新しいスキンケアアイテムや化粧品を試すことは控えましょう。

使用するものもなるべく敏感肌用のものなど低刺激なものにすることで、肌を刺激から守り肌荒れを防ぐことができます。

 

まとめ

女性ホルモンの周期と肌への影響について紹介しました。ホルモンバランスの変化で肌の調子も変わってしまうことは、悩みやストレスの原因になりがちです。適切な肌ケアを行い、少しでもトラブルの少ない肌を目指しましょう。

そういったホルモンバランスを整えるためにも、低用量ピルは有効です。気になる方は一度試してみても良いかもしれません。

 

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